企業クチコミサイトは企業の内部状況が記載されるため、昔では考えられませんでしたが”海外で企業クチコミサイトが生まれた影響”で日本でも企業クチコミサイトが次々に誕生しました。今現在では転職活動中の方を中心にクチコミサイトを入念にチェックしている人は多いでしょう。クチコミサイトでは「クチコミ、おおよその給与水準」が確認できるため、入社前の予想にも役立ちます。本記事では企業クチコミサイトの見方を説明します。関連: 平均年収の見方は?

目次
主なクチコミサイト
まず主なクチコミサイトを紹介します。おすすめのサイトは「OpenWork」「Yahoo!しごとカタログ」です。2サイトは近年でもクチコミ数が増加中でクチコミの質も高めです。
OpenWork (おすすめ)
OpenWorkはネット企業のオープンワークが運営するサイトです。他サイトと比べてシステムや仕組みに注力しており、クチコミの質が高めです。クチコミの量も多くお奨めのサイトです。
Yahoo!しごとカタログ (おすすめ)
Yahoo!しごとカタログは旧「Yahoo!しごと検索」終了後、2020年に開始された新しいクチコミサイトです。圧倒的に強いYahooブランドにより投稿数が上昇中です。
キャリコネ
キャリコネは転職サービス・ウェブサービスを展開するグローバルウェイが運営するサイトです。キャリコネはサービス運営期間が長く、昔に投稿されたクチコミも閲覧可能です。
Lighthouse (旧カイシャの評判)
Lighthouseは転職支援事業を展開するエン・ジャパンが運営するサービスです。Lighthouseという名前の馴染みが薄いですが、旧カイシャの評判であり、クチコミ数もそれなりの量があります。
Indeed
Indeedはリクルートが株主である米国の会社インディードが運営する求人サイトです。Indeedは求人情報が中心のサイトですが、中にはクチコミ・年収が閲覧できるページがあります。Indeedは件数は少なめですが会員登録不要のため閲覧しやすいです。(例: アステラス製薬 / 竹中工務店)
転職会議
転職会議はネット企業のリブセンスが運営するクチコミサイトです。以前は勢いがありましたが最近では競合サイトの影響で衰えており、投稿数は減少傾向です。
Rakuten みん就
Rakuten みん就は楽天が運営する新卒ターゲットとしたクチコミサイトです。旧みんなの就職活動日記であり、インターネット黎明期から運営されている老舗サイトです。
その他
CA会社調査
CA会社調査は当サイトが運営しており、主要なクチコミサイトに即リンクできます。複数の会社を一括で調べる際に便利です(例: 三菱重工業 / エーザイ)。求人情報の一括調査もできます(例: DeNAの求人 / 小松製作所の求人)。
クチコミの注意点
クチコミは投稿者が自ら書き込むため、あくまで投稿者の感覚に依存します。そのため、同じ境遇でも人によって感想は異なる可能性があります。また中には根本的な間違いがある場合もあるため、閲覧の際は注意が必要です。「単一投稿者による投稿」よりも「複数名の傾向」を参考にするのがお奨めです。
具体的な注意点 (勘違いさせる可能性)
虚偽や捏造
投稿されているクチコミが虚偽や捏造で、まったく当てにならない可能性があります。例えば以下のようなケースです。
- 従業員側の捏造 (妬み等が原因)
- 会社側の捏造 (印象操作)
※印象操作は従業員数が多い企業では通用しにくいですが、数百名以下の企業であればあり得ます。 - イタズラ (ネットでは軽い気持ちのイタズラ投稿が溢れています)
- 第三者による虚偽情報 (会員登録などが目的)
やや情報を変えて投稿する
投稿者本人を特定されないようにやや情報を変えて投稿する可能性があります。”やや変わった情報”は、別の視点では大きく異なって見える可能性があります。
嫌な思いをした人が投稿する
匿名のクチコミは嫌な思いをした人が積極的に投稿する可能性があります。また嫌な思いをした人は退職し書き込む機会が増えます。つまり「良い感想」と「悪い感想」を持つ人がいる場合でも、悪い感想の人の投稿が目立つ可能性があります。
投稿日が古い
会社によっては古いクチコミが多く、昔の情報である可能性があります。2,3年前では環境が大分異なる事などがあり得るため、投稿日の確認がお奨めです。
感想(評価)は”人の層”によって変わる
クチコミサイトの感想(会社評価)はあくまで勤務する人が評価した感想です。投稿者の感覚は、過去の経験(人生経験、社会経験)に基づき、人の層により異なります。同じような境遇でも人の層が異なると感想(評価)は全く異なる場合があります。またまったく同じ仕事でも人によって成果や評価は異なり、その結果、感想が大きく変わる可能性もあります。
そのため別の会社を安易に比較することはできません。例えば会社評価が2.9と3.5の会社が存在したとしても、客観的な「環境条件(給与、福利厚生、仕事内容など)」は2.9の会社の方が良い場合があり得ます。評価が低くなってしまう理由は主に下記が考えられます。
良い環境のはずなのに評価が高くない理由
要望が高い層がいる
要望が高い人が多い環境では「一般よりやや良い条件」であったとしても満足できない可能性があります。レベルが高い業務を行う人達は要望も高まる可能性や、大きな利益が出ているものの給与はやや高い程度の場合なです。(例: 30歳 700万でも不満と思う人がいる)
ES(従業員満足度)が低い
仮に”給与”指標だけで見ても給与以外の指標が影響している可能性があります。特にES(従業員満足度)が低いと給与満足度も下がる可能性があります。いくら給与が高くても激務やストレスフルな仕事であれば、給与満足度も投稿者から厳しく見られるでしょう。
人間関係が悪い
「年収やオフィス、労働時間」などのわかりやすい環境条件は、外部から見た際は重要な指標となります。しかしながら働く人にとっては「人間関係」が非常に重要になってきます。そのため人間関係が悪いと様々な指標に影響を与える可能性があります。
例 : 「ワンマン/上司の強制/職位や権限設定/質の悪い社員」などにより人間関係に不満。その結果、給与が高くても評価4.0ではなく3.5になる。
「年収」と「残業時間」は参考になる可能性あり
「人の感想」は人の層によって分かれるため、当てにならない可能性があります。しかしながら複数の人の「年収」と「残業時間」に関しては感想ではないため、比較的信頼できる情報です。おおまかな給与水準と残業時間が把握できる点は大きなメリットです。
ただし「クチコミを投稿する人の層」が「会社の平均的な層」と一致しない可能性もあり得るため、クチコミ情報は信用しすぎず、参考にする程度がおすすめです。